この記事へのコメント

  • まにら新聞の記事より

    5月7日のまにら新聞から
    真相・仮想通貨ノアコイン─1 「間違いなく億万長者」 セミナーには有名歌手も
    フィリピンを舞台に運営する仮想通貨「ノア・コイン」が3月半ばに上場
    [ 1366字|2018.5.7|社会 ]

     フィリピンを舞台に運営する仮想通貨「ノア・コイン」が3月半ば、英国の大手仮想通貨取引所「Hit BTC」に上場された。運営者は複数の日本人グループで、これまで日本国内で投資家を募るセミナーを繰り返し、莫大な資金を集めてきた。しかし、上場までの過程では、在日フィリピン大使館から警告ともとれる通知を受けてもいた。昨年開かれたセミナーに潜入、関係者への取材を重ね、その実態を探った。(水谷竹秀)

     「最後にまたものすごいゲストの方が登壇して下さいます。もう説明不要です。それではお呼びしたいと思いますので大きな拍手でお迎え下さい」
     ステージに現れたのは、ピンクのドレスを身にまとった歌手の華原朋美(43)だった。盛大な拍手に包まれた会場にどよめきの声が上がる。
     華原は、司会者のA氏からフィリピンとの縁について尋ねられると「父が奉仕団体を通じてフィリピンの貧しい子どもたちに支援活動を行っていて、私も現地に住んでいたことがあるんです。私自身、人生がジェットコースターのようだったので」と会場の笑いを誘った。そして歌を一曲披露。盛り上がりは最高潮に達した。
     それは2017年6月10日のことだった。東京都港区のメルパルク東京ホールに用意された約1200席の会場は、主に中高年層の姿で埋まっていた。ステージに設置されたスピーカーからは、ゆったりと流れるピアノ伴奏に合わせ、A氏の歌声が響き渡っていた。
     「一度だけの人生このまままっすぐに」「ほんの少しだけの勇気さえあればいい/そこから始まるさ」
     来場者に語り掛けるかのような自己啓発を模した歌詞。こうして始まったのは、ノアコインに関するセミナーだった。

     プレセール
     世界のベンチャー企業では現在、ICO(イニシャル・コイン・オファリング)と呼ばれる新たな資金調達法が急速に普及している。独自の通貨である「トークン」を発行し、これから始める新事業に必要な資金を集めるのだ。
     トークンは、仮想通貨取引所への上場で市場に流通した段階で新たな仮想通貨になり、換金が可能となる。このため「上場後は値段が上がるので今買っておいた方が良い」との触れ込みで、「プレセール」と称する事前販売を行う。いわゆる未公開株の投資勧誘のようなものだ。
     このような形で先行投資を募るトークンの一つがノアコインだった。当時の公式サイトによると、新事業は「ノアプロジェクト」と呼ばれ、マニラ郊外にノア・シティーを構築。ショッピングモールやホテル、カジノなどを建設してノアコインを使えるようにする計画だった。

     「100%確信」
     発行枚数はビットコインの上限枚数(2100万枚)の1万倍を超える2160億枚。運営者側は、16年末から事前販売を段階的に行ってきた。
     ノアプロジェクトの中心人物とされるA氏は、無料通信アプリLINEを通じて、次のようなメッセージを登録者に配信していた。
     「ノアコインの購入者の中から間違いなく大量の億万長者が出ます。これは100%確信しています」。「100万円がたった1年で1億円を超えます。しかもあなたは一切何もする必要がありません」
     セミナーの会場に間もなくA氏が登壇すると、割れんばかりの拍手が起きた。(敬称略、続く)
    2018年05月09日 23:30
  • まにら新聞の記事より

    5月8日のまにら新聞から
    真相・仮想通貨ノアコイン─2 「情報弱者」を対象にネットで億単位を稼ぐ
    運営の中心人物は「情報弱者」を対象にネットで億単位を稼いでいた
    [ 1376字|2018.5.8|社会 ]

     真っ白いスーツに身を包み、自信に満ちた足取りでステージの中央に立ったA氏。鳴り止まない拍手を前にこう語り、会場の笑いを誘った。
     「こんにちは、ありがとう。うん、もう(拍手は)大丈夫ですよ」
     高松市出身の46歳。A氏の事務所によると、高校時代、偏差値30から半年で全国模試の一位になり、横浜市立大学を卒業した。イギリスの大学にも留学し、日本の複数の有名私立大学で講師を務めた。これまでに刊行した著書は、英語学習教材を中心に50冊を超え「累計350万部を超えるミリオンセラー作家」を自称している。

     アフィリエーター
     そんな経歴を持つ一方でA氏は数年前「秒速で1億を稼ぐ男」として耳目を集めた実業家の与沢翼(35)=ドバイ在住=らと出会い、ネットビジネスにのめり込むようになる。具体的には、お金の稼ぎ方を伝受する情報商材を提供し、一人当たり数十万円で販売した。販売対象はネットの知識に疎い「情報弱者」(略して情弱)である。
     こうしたネットビジネスで億単位の金を稼ぐA氏らは「アフィリエイター」と呼ばれ、六本木や新宿に拠点を持ち、海外なら香港やシンガポールなどに10~20人程度の日本人が散らばっている。
     関係者は証言する。
     「A氏は英語講師だったから、ネットで稼ぐ方法についての知識はなかった。ただ、幼少の頃、貧しい環境で育ち、苦労をしている。その分、金銭への執着は強かったのでは。そこへ自分より年下の与沢翼らが何億と稼いでいるのを見て、影響を受けた可能性がある」
     A氏は動画を駆使して情報商材の価値をアピールし、販売を続けた。集客をするため、与沢翼らとともに全国各地を行脚してセミナーを開いた。
     これが成功したことから、仮想通貨のマーケット業務にも携わるようになり、投資の勧誘を続けて莫大な広告収入を得た。そこで今度は、そのノウハウを活かして自分が主体となったトークンを販売しようと生み出したのがノアコインだった。時期を同じくしてフィリピンとも関わりを持つようになる。

     大統領との人脈誇る
     同関係者は言う。
     「最初は比の不動産ビジネスを紹介していた。比は経済成長が著しく、他のアジア諸国に比べても日本からの距離が近いという要素も関わりを持つきっかけになったようだ」
     A氏は、ネット配信している動画で「ドゥテルテ大統領ともつながっている」と述べるなど各国の大物政治家と人脈があることも誇っていた。
     その人脈を駆使してか、2017年6月にメルパルク東京ホールで開かれたノアコインに関するセミナーでは、日比各界からそうそうたる顔ぶれが集まった。
     日本側からはモデルの道端アンジェリカ(32)、歌手の華原朋美(43)、比側からは日本でも女優として活躍したルビー・モレノ(52)、元最高裁判事アドルフ・アズクナ(79)、不動産開発最大手センチュリー・プロパティーズ社長のロビー・アントニオ、13年に東京で開催されたミスインターナショナル世界大会で栄冠に輝いたベア・ローズ・サンチャゴ(28)らだ。
     だが、その大半は、ノアプロジェクトの信用を担保するために招待された様子だった。登壇中のスピーチ内容からは、プロジェクトについて理解しているようには見えなかった。(水谷竹秀、敬称略、続く)
    2018年05月09日 23:31
  • まにら新聞の記事より

    5月9日のまにら新聞から
    真相・仮想通貨ノアコイン─3
    虚偽宣伝の実態明らかに 比大使館が警告「政府公認ではない」
    在日比大使館が「比政府公認ではない」と警告。虚偽の宣伝実態明らかに
    [ 1307字|2018.5.9|社会 ]

     独立行政法人・国民生活センターに寄せられた仮想通貨絡みの相談件数は、2014年度に186件だったが、17年度には15倍近い2700件以上へ急増した。対象通貨は数十種類にわたり、支払い最高額は80代の女性による6千万円だった。
     この背景について、同センター相談情報部の担当者はこう説明した。
     「昨年4月に改正資金決済法が施行され、報道されたことで一般市民が仮想通貨を耳にする機会が増えた。さらに銀行や量販店の決済にも仮想通貨が使えるようになり、より身近な存在になったことが要因ではないか」
     ノアコイン絡みの投資話に1千万円以上をつぎ込んだ日本人男性の妻は、次のように漏らした。
     「夫の投資を阻止しようとして大げんかもした。『俺のやることにいちいち口出しするな』と言われ、人生で一番辛かった。今でもいつ家を出て行こうかと思っている」
     仮想通貨がバブルに沸く一方、その投資話をめぐるトラブルが多発しているのが現状だ。
     ノアコインの運営者側によると、2017年4月時点で集まった投資総額は「176億円」。仮にこの数字が誇大だったとしても、セミナー参加者の大半が投資していた実情に照らすと、少なくみても数十億円単位の投資は集まったとみられる。
     セミナーやネット上での宣伝を繰り返した結果といえるが、在日フィリピン大使館が昨年3月半ばに公表した次のような通知により、その動きに待ったがかかった。
     「比中央銀行は、ノア・ファンデーション及びノア・グローバルに対し、ノアコインの事前販売に携わる権限を与えておらず、またノアコインを国家プロジェクトとして承認していない」
     ノアコインの運営者側によると、ノア・ファンデーションとは「比の経済発展や国内の様々な社会問題を解決するために政財界の有志が集まって設立した非営利団体」で、この団体が資金を集めてノアコインを開発し、ノア・グローバルが、販売や取引を担うために登記された企業とみられる。
     運営者側は以前、ノア・ファンデーションを「比政府公認」だとネットで公表していたが、大使館のこの通知によって否定された。
     プロジェクトの協賛企業には、フィリピン航空(PAL)やフィリピン・ナショナル・バンク(PNB)などの有力企業、PALのルシオ・タン最高経営責任者の名前も挙げられていた。
     しかし、これについてもPNBがウェブサイトに公式発表を掲載し、ルシオ・タンとともに一切のプロジェクト関与を否定した上で「今回の不実の表示についてあらゆる適切な法的手段に訴える用意がある」とまで警告した。
     運営者側はこの直後、ウェブサイトから協賛企業の名前を削除。A氏が投資を呼び掛ける動画についても、ルシオ・タンとプロジェクトの関係性を強調した部分は、別の画像にすり替えられた。
     運営者側は、最初からルシオ・タンが協賛者ではないことを承知の上で、虚偽の宣伝を行い、資金を募っていた疑いがある。信用を担保するために、比政府や有力企業を利用したのではないか。
     比で取材を進めると、さらに意外な事実が次々と明らかになった。(水谷竹秀、敬称略、続く)
    2018年05月09日 23:32
  • まにら新聞の記事より

    5月10日のまにら新聞から
    真相・仮想通貨ノアコイン─4 矛盾だらけだった現場 運営者は謝罪、返金も「行き過ぎた表現」
    ノアコインの真相 販売会社の事務所など比の現場は矛盾だらけ。運営者側は謝罪と返金
    [ 1507字|2018.5.10||社会 ]
     ビルの中は静まり返っていた。薄暗い蛍光灯がともる通路を進んでいくと間もなく、「303号室」の前にたどり着いた。ドアには社名を示す表札は見当たらず、ただのマンションの一室のようにしか見えない。そこはノアコインの販売会社とされるノア・グローバルの事務所だった。
     マニラ首都圏タギッグ市グローバルシティーに建つ高層コンドミニアムを昨年6月に訪れた時のことだ。受付の若いフィリピン人女性は、303号室の住人についてこう説明した。
     「体格の大きい中年の日本人男性が借りているが、約2カ月前から部屋には誰もいない。ノア・グローバルという名前も聞いたことがない」
     176億円を集めたと主張する企業にしては、事務所に表札もなく、担当者の不在が続いているというのは一体どういうことか。
     ノアコインが使える町として想定されたノア・シティーの舞台は、ルソン島ラグナ州サンタロサ市にある「イートンシティー」と呼ばれる開発地域だ。既に高級住宅地が4カ所あり、ショッピングモールなどの商業施設も今後、建設が進められる予定だ。
     入手したこの土地の登記簿によると、所有者はフィリピン航空のルシオ・タン最高経営責任者が手掛ける企業。ルシオ・タンは既にノアプロジェクトへの関与を否定しているため、この土地にノア・シティーを作る構想自体がつじつまの合わない話になる。

    賛同を否定
     協賛企業に名が挙がっていたフィリピン航空の広報担当者は「我々はノアプロジェクトとは一切関係ない」と強く言い放ち、迷惑げな対応だった。
     セミナーに登壇した元比最高裁判事アズクナは、参加理由についてメールでこう回答した。
     「外国人投資家への優遇措置を来場者に説明するためだけに登壇した。特定のプロジェクトに賛同したわけではない」
     しかし、A氏は元最高裁判事の登壇後「法律的にしっかりしたプロジェクトだと十分に伝わったのではないでしょうか。違法なことをやっていたら、ああいう立派な経歴の方が(セミナーに)出るわけがない」と解説し、元判事があたかもプロジェクトに賛同したかのような前提で話を進めていた。
     A氏と親交が深い不動産開発最大手センチュリー・プロパティーズ社のロビー社長の事務所も訪ねた。マカティ市中心部にある高層ビルの最上階。ロビー社長は来客で慌ただしくしていたため、大使館やPNBの通知文書を秘書に渡して事務所を後にした。
     後日、広報担当者から次のような回答があった。
     「大使館やPNBの通知について初めて知った。ロビー社長も詳しく知らされないままセミナーに招待された可能性がある。我々はノアプロジェクトと正式な契約は一切交わしていない」

    本人の釈明
     最後にA氏に直撃した。これまでの取材を踏まえ、一つ一つ矛盾点を記した質問状を送った。1週間後の昨年7月、A氏は事務所を通して回答を寄せた。
     複数の矛盾点については「僕の説明においてすでに確定したかのような行き過ぎた表現があったとすれば、その点については謝罪したい」と非を一部を認めた。その上で、ノアコイン購入者に訂正と謝罪を行い、非賛同者には返金すると言明した。購入者にも同様の主旨をメールで配信し、次のような見解を示した。
     ?ノアプロジェクトは比政府公認のプロジェクトではない?条件面での折り合いがつかなかったことから、現在ノアプロジェクトにフィリピン航空グループは関与していない?「ノアコインの価値は絶対に上がる」とは断定できない。
     その後に予定されていた事前販売は、延期されることになった。(水谷竹秀、敬称略、続く)
    2018年05月10日 12:38
  • まにら新聞の記事より

    真相・仮想通貨ノアコイン─5
    英で上場果たすも価格低調 日本金融庁「警告の可能性」
    上場先の英国大手取引所は金融庁に未登録。警告対象になる可能性も
    [ 1468字|2018.5.11|社会 ]

     日本の金融庁は3月下旬、中国系の仮想通貨交換業者、BINANCE(バイナンス)に対し、改正資金決済法に基づく警告を発した。同社は取引規模で世界最大だが、日本の金融庁には登録されていなかった。にもかかわらず、日本語で情報を発信し、日本人向けに売買を促す広告がネットに掲載されていたことから警告の対象になった。
     金融庁に現在登録されている仮想通貨交換業者は16社に上る。
     虚偽の宣伝を重ねてきたノアコインだが、今年3月12日、英国の大手仮想通貨取引所「Hit Btc」に上場を果たした。仮想通貨への投資勧誘は、通貨がどこかの国で上場できれば、すくなくとも「架空の投資話」ではなかったことになる。
     しかし、日本の金融庁には依然、登録されていない。つまり、ノアコインは未登録の仮想通貨交換業者を通じて日本人と取引をしていることになる。
     この点について、金融庁監督局の担当者は「特定の仮想通貨については言及しない」と前置きした上で、次のように言明した。「未登録の海外の取引所を通じて日本の居住者向けに販売されているのであれば、警告の対象になり得る」
     英国のHit Btcは取引の場所を提供しているにすぎず、日本居住者向けにノアコインの売買を促しているわけではない。売買を働き掛けている「本丸」は、まぎれもなくA氏個人なのだ。
     だが、トリックめいた仕掛けもある。A氏自身はノアプロジェクトの運営主体にマーケット面で協力しているという立場を取り、自分はあくまで「外部の人間」と主張している。A氏は質問状に次のように回答した。
     「僕自身は株主でも取締役でもないので、やはり外部の人間であるということになるかと思います。しかしながら、積極的にセミナーなどでノアコインを紹介してきたのが僕であることは、その通りかと思います」
     仮に警告の対象となったとしても「運営主体をお手伝いしているだけ」という弁明をあらかじめ用意しているようにもみえる。
     この点について金融庁の担当者は、次のように答えた。「外部の人間であっても、協力内容の中身による。それが未登録交換業者を通じた仮想通貨の売買や売買の媒介、あるいは取り次ぎや代理に該当するのであれば、資金決済法の違反に問われる可能性はある」
     上場したノアコインの価格も今のところは不調だ。A氏によると、初値は1ノアコイン=0・0455ドルを付け、一時は上昇した。しかし、その後は下落を続け、3月末から現在に至るまでは同0・01ドル前後の横ばい状態だ。プレセール期間中、運営側は「一口千ドル」との言い方で投資を呼びかけていた。
     上場2カ月の段階で判断するのは時期尚早で、下落はビットコイン相場の低迷と連動している可能性もあるが、少なくともA氏がこれまで公言していたほどの勢いは見られない。
     ノアコインの販売業者とされるノア・グローバルの住所地もマニラのグローバルシティーから、「タックスヘイブン」(租税回避地)として知られる英領バージン諸島に移されていた。
     ノアコインが使えるイートンシティー構想も消え、運営者側は代わりに、マニラ湾の埋立地構想、そしてミンダナオ島北サンボアンガ州ダピタン市にある「ダッカ・ビーチ・リゾート」でノアコインを使用できる代替案を発表した。しかし、北サンボアンガ州は日本外務省の渡航中止勧告地域だ。
     ノアコインの値は大きな上昇に転じる機を得られるのだろうか。懸念が杞憂(きゆう)に終わることを願ってやまない。(敬称略、水谷竹秀、終わり)
    2018年05月11日 11:50

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